くちづけのその後で

あたしが唇を噛み締めて黙っていると、西本君が口を開いた。


「朱莉さん、返事は焦らんとってな?俺は、朱莉さんが恋愛したくないのはちゃんとわかってるつもりやし、別に急かしたりせぇへんから」


様々な感情を抱えながらも、首を小さく横に振る。


「恋愛したくないって言うのもあるけど……」


「けど?」


西本君はニコッと笑って、あたしを優しく促した。


あたしはゆっくりと息を吐いた後、彼を真っ直ぐ見つめた。


「あたしには、海斗がいてるから……」