くちづけのその後で

「あの……。ごめん……」


程なくして、あたしは思い切って沈黙を破った。


「ちょっと言い過ぎたかも……」


小さく付け足した後、言葉を失ってコーヒーカップに視線を落とした。


何とも言えない沈黙が、あたしを緊張させる。


「朱莉さん、顔上げて。俺、別に気にしてへんし」


西本君に促されて、ゆっくりと顔を上げる。


すると彼は、あたしを見つめながら微笑んでいた。


その瞬間、ホッとしたあたしからは自然と安堵の笑みが零れ落ちた。