「もしよかったら、お茶でも飲んで行く?」


口をついて出た言葉は、まるで早口言葉みたいに一瞬で言い終わってしまった。


その途端に恥ずかしさが込み上げて来て、勢いで言ってしまった事を後悔していた。


沈黙が訪れ、何とも言えない空気が漂う。


「え……?今……」


数秒後、西本君があたしの様子を確かめるように呟いた。


「あのっ、やっぱり……」


「朱莉さんがイイなら入りたいです!」


西本君は照れ臭そうに笑いながら、あたしの言葉を遮った。