くちづけのその後で

「何でそう思ったんか知らんけど……。海斗がそんなん聞いたら、泣くんちゃう?」


西本君の言葉が、あたしの胸の奥深くに突き刺さった。


いつになく厳しい口調で話した彼は、厳しい表情をしている。


心のどこかで、西本君ならあたしの言葉を笑顔で否定してくれるんじゃないかと思っていた。


もしかしたら、彼の優しさに甘えていたのかもしれない。


西本君の言っている事は正しいから、何も言えなくて黙り込んでしまう。


そんなあたしに、彼は話を続けた。