くちづけのその後で

「ちょっ……!西本君、手!」


驚いたあたしは、慌てて手を離そうとしたけど…


西本君はそれを拒むかのように、あたしの手を掴んでいる手に力を入れた。


「今日はイイやん♪特別って事で!てか、早く遊ばな時間が勿体ないって!」


「良くないし!」


「はいはい♪」


「手、離してよ!」


「却下♪」


何を言っても、西本君は悪戯な笑顔を見せて楽しそうにしているだけで…


あたしは結局、彼の強引さに根負けしてしまった。