くちづけのその後で

目的地の最寄り駅までは、電車で15分くらい。


海斗は電車を降りるのを嫌がっていたけど、西本君に抱っこされると笑顔になった。


海斗を抱いたままの彼と並んで5分くらい歩くと、目的地に着いた。


「海斗、遊園地やで♪」


「あしょぶの?」


西本君が笑顔で言いながら海斗を降ろすと、海斗はワクワクしたような表情で訊いた。


「うん、乗り物あるよ♪」


「やったぁ〜!」


あたしが笑顔を向けると、海斗はピョンピョン飛び跳ねながら喜んだ。