くちづけのその後で

「朱莉さんの事、気になるって言ったやん?」


「え……?うん……」


西本君に真剣な眼差しで見つめられて、戸惑いながら頷いた。


「朱莉さんは、俺なんか全然眼中にないんかもしれんけど、俺は本気やから……。朱莉さんの事、ちゃんと知りたいって思ってるねん」


それって……


あたしを本気で好きって事……?


そんな事が頭を過ぎって戸惑っていると、西本君が海斗に視線を遣った。


そして、彼はまたあたしを見つめながら優しく微笑んだ。