くちづけのその後で

しばらく遊んでいると、海斗の両手は泥だらけになっていた。


「お手々汚いから、お顔触ったらアカンよ」


あたしが言ったのと同時に、海斗は頬を擦った。


「あ〜っ!!もう……」


海斗の頬に着いた泥を払おうとすると、海斗は悪戯な笑顔であたしの顔を触った。


「ちょっ……!もう、海斗!」


「ママもどろちゅいた!」


そう言って楽しそうに笑った海斗を見て、あたしも思わず吹き出してしまう。


「朱莉さん!」


え……?