くちづけのその後で

「ママ……。あちゅい……」


「じゃあ、10まで数えたら出よっか」


あたしは、海斗の赤い頬をツンと突きながら言った。


お風呂から上がると、海斗はあたしのスウェットを引っ張った。


「ママ!じゅーちゅ!」


「ジュース?」


「うん♪」


ワクワクしたような表情の海斗が、あたしを見上げている。


寝る前には、あまり水分を取らさないようにしてるけど…


小さく笑ったあたしは、小さなコップにリンゴジュースを注いだ。