シャワーを浴びて落ち着くと、私はヒトシに電話をかけた。

「もしもし」

ヒトシはすぐ電話に出た。

ヒトシの声を聞いた途端、安心して、私は泣いてしまった。

「どうしたんだ?何かあったのか?」

私は、ヒトシにさっきの出来事を話した。

「わかった。今から行く!」

一通り話を聞きおわると、ヒトシはそう言った。

「え!?もう遅いし良いです」

「みどり君が心配なんだ」



電話を切って30分もしないうちにヒトシはうちに来た。

ヒトシが私を心配してくれているということが、とても嬉しかった。

玄関のドアを開けた途端、強く抱き締められた。


「お願いだから、これ以上心配かけないでくれ」

私は小さく頷いた。


23時34分。

もう、何をするにも遅すぎる時間だ。

「これからどうする?」

私がそう言うと、ヒトシは、もう一度私を強く抱き締めた。