忠の靴下は、薄い灰色に汚れ、爪先には穴があいている。

忠は、それを恥じるように、変な内股で立っていた。

「おまえが、オレとエリコの人生をメチャクチャにしたんだ」

吐き捨てるように、忠は言った。

「待って!私はエリコを殺してなんていません」

「とぼけんな」

「私は、何もしてません」

「嘘つけ!この人殺し」

「断じて殺していません」

「嘘だ!オマエは2号店のスパイだろ」

「!」

私は言葉を失った。