大袈裟かもしれない。

たった3回のキャンセルで別れを決心するなんて。

でも、悠ちゃんは私との約束を嘘でキャンセルし、元カノと会っている。

隠したいから。

私には言えないから。

何でも知りたいわけじゃない。

でも、嘘でくるまれた愛はいらない。

嘘が隠れた笑顔はいらない。

子供みたいだけど、大好きだけど、嘘の続きにあるものを知りたくないから。

諦めるわけじゃない。

ただ、嘘をつかれるくらいなら、つかれないための嘘をつく。

その方が傷付かなくて済むから。




昨日のお米を無くすことから始めよう。

合鍵で入った悠ちゃんの部屋。

帰ってないことを確認し、心の奥がちりっと痛む。

セットされたままのお米をビニール袋に入れる。