「あれ?雅美ちゃん?」


流れるネオンの数を数えるふりに夢中な真っ最中。

呼ばれて見上げたそこには………


「え…………龍…くん?」


「今帰り?って………もしかして悠貴んとこから?」


スーツ姿の龍くんは、疲れたように溜め息を吐きながら隣に座った。


「龍くんは今仕事帰り?」


「そ。やっと解放です。デート終わったの?週末なのに早くね?」


「デートしてないからね。」


「ん?どした?」


少しトーンが低くなった私を覗き込むように龍くんが聞く。


「悠ちゃんにふられちゃったかな。」


「え?」


「ほら、龍くん言ってたじゃない。元カノと良い雰囲気だって。やっぱり元カノには勝てないかなぁ。」


なんてねぇ………って満点の笑顔もプラス。