ウソナキ。


ゆっくりと2人、並んで歩き出す。


「俺、知ってたよ?
ミライが北高に通ってたこと。
それから同じ1年生だったことも」


「え?」


アタシは顔を上げてタクミくんを
見る。



「時々見かけていたからね。
うつむいて淋しそうに学校へ向かう姿」


そうなんだ・・・。

アタシがそんな風にして学校へ行ってたこと、知ってたんだ。