ウソナキ。


一瞬で目の前がぼやけて

・・・涙が落ちた。


何ひとつ忘れることなんかできるわけない。

恨むなんて・・・できるわけない。


アタシはベッドへは戻らずに本棚へ行きその本を手に取る。

「金子 みすゞ」

だっけ・・・。

その本は可愛い挿絵と一緒にたくさんの詩が載っていた。

アタシはなんとなくパラパラとページをめくる。