ウソナキ。


どうしよう・・・。

やっぱり京都に来るのは無理だったのかもしれない。

本当は苦しいのに、
しんどいのに、
きっと
タクミくんは無理して・・・。



「・・・なーんてね」


そう言ってタクミくんは笑って顔をあげる。


「な・・・」

アタシは声にならない声を出す。


「びっくりした?」

びっくりした表情のままのアタシに彼は笑いながら言う。