そのときケイコさんが病室に入ってきた。 「ちょっと仕事中なんだけど寄ってみた」 そう言いながら彼女は上着を脱いでハンガーにかける。 「ミライちゃん、コイツなんか困らせるようなこと言ってない?」 振り向きながらアタシに聞く。 「そんなこと、ないですよ? 大丈夫です」