アタシは彼が 「大丈夫だ」 って言ってもやっぱり心配だった。 うつむきがちに登ってきた坂道を今度はゆっくりと下る。 「ミライ、どした?」 今度は彼が心配したようにアタシに尋ねる。 「ううん、なんにもない。 大丈夫」 首を左右に振りながらアタシは答える。