ウソナキ。


そして歩き出す。

彼の言うとおり少し登り坂。

この坂は東京タワーまで続いている。


緑があって
ビルがあって
大きな道路があって
たくさんの人、たくさんの車。

なんだか不思議な感じ。


アタシはキョロキョロしながら歩く。

タクミくんはそんなアタシを見て笑う。



そして言った。


「この信号を渡ったら着くよ?」