ウソナキ。


周りの騒ぐ人たちの声が反響して耳に響く。

目眩しそう・・・。

思わず目を閉じて首を左右に振る。


「ね?タクミくん・・・どっかで休も?」


やっとの思いで彼に言った。


「ああ、そうだね。
・・・ミライ、顔色悪いよ?」


彼は漆黒の髪に指をうずめながら答えた。