ひとり<ふたり

でもビックリすることが怒った。



父さんの恐妻と俺の恐妻が一緒に出席したパーティ…。



「おキレイなお嫁さんねぇ~!!」



そう言ったどこかの婦人に対して…。



「自慢の嫁ですの」



と、継母が言った…。



紅も隣で天使のような微笑みを見せ、本当は犬猿の仲だなんて想像もつかないだろう…。



「お母様、明日もありますので先に失礼致します」

「えぇ、車使ってちょうだい。気をつけてね?」
「はい、オヤスミなさい」



紅が紅じゃない…。



超怖かった…。



帰りは父さんの会社の車に乗り込む俺達。



「マジ有り得ねぇ。あのクソババァ。庶民扱いしたくせに何が自慢の嫁だっつーの」



はい、元に戻りました…。



でも外面を使い分けてくれるだけ感謝です…。



俺も誰とも話さなかったし…。



やっぱり俺が後継ぎになるのはよく思われてない証拠。



このままバスター続けたいけどな…。



きっともう後戻り不可。