怒ってるわけじゃない。



切ないだけ…。



「ねぇリン?」

「ん?」

「あたしってリンの中で何番目?」

「いちばんだよ?」

「あたしがいなくなったらどうする?」

「確実に死んじゃうね」

「リン~~~~…」



なんで言ってくれなかったの?



なんてことは聞けなくて、ただ抱き着いてた。



テーブルで勉強してるリンにベッタリと。



大好きなのに伝わらない切なさ。



「紅たん甘えモード?」

「今ね、頭の中リンだけなの…」

「カワイイこと言ってると食っちゃうよ?」

「うん、いいよ」

「家だよここ…。みんないるし…」



リンでいっぱいにしてよね…。



こんな不安な気持ち早く取り払って…。



「ふたりでお泊り行こう?」

「マジ言ってんの?」

「秘密基地でいいから…」

「行き~…ますか」



まだ夜の9時前。



ふたりで出た家…。



「早く免許取りてぇ~…」

「車乗せてね?」

「うん、いっぱいドライブ行こうね」



自転車に乗って向かった秘密基地。