紅の家の住所を教えてから来た道を引き返した。



俺は大丈夫だから…母さんにも元気になってもらいたい。



「リンはマザコンだね~。結婚するのやめよっかな」

「マザコン!?俺が!?」

「ウソウソ。優しいね、リン。そんなとこが大好き」



紅がいたからここまで来れた。



まだまだ溝は深いし、全ては許せない。



だけど俺も大人になって歩み寄ろうと思えた。



「やっぱり紅なしじゃ生きて行けないって思いました」

「当たり前でしょ。あたしのリンなんだから」

「うん、一生紅のでいる」

「じゃあ今日は高いご飯食べさせてね?リンの奢りで」

「高さに制限つけよっか…」

「は?なに言ってんの?みみっちいヤツだね」



これからの人生、自分の力で切り開いて行くから。



たくさん笑って生きて行きたい。



紅が隣にいたら実現しそうな夢だ。



「まずは観光しますか!!」

「キャップ忘れて来たの!?」

「あっ…母さんのとこだ…」

「バレまくりじゃん!!でも…まぁいっか!!」



俺と紅はラブラブだからね。



ありがとね、紅。