ひとり<ふたり

遊園地に着いて中に入った。



イベントがあるらしくて今日は人が多い…。



「紅、手ぇ繋ぐよ」

「えっ!?でも…」

「荒治療だよもう」

「それいいかも…」



全く話さなかったふたりの前をズンズン歩いた。



俺達はこっちの世界に入るから少し頭を冷やしたまえ。



「すいません、バスターの…」

「「人違いです」」

「あっ、ごめんなさい!!」



今はほっといてくれたらありがたい。



それどころじゃないんだから。



後ろの会話に耳を傾けなきゃ。



「ひ、久しぶりに…話すね…」

「そうだねっ!!げ、元気?」

「まぁ…」

「そう…」



ぎこちねぇ…。



会話終わったし…。



ダメだよ神田君、そんなんじゃよりは戻らない!!



「ねぇリン、アレ乗りたい」

「え゙っ!?マジ?」

「2対2になるからよくない?」

「そうですね…」



苦手なジェットコースターで最前列に俺達。



後ろに神田君と梓。



梓は怖いらしく、『もう降りたい』を連発中。