ひとり<ふたり

救出せねば…。



「リンっ!!行くよ!!」

「うんっ!!じゃ、じゃあまた…」



『愛してます先輩っ!!』



そんな声が痛いくらい聞こえる…。



モテ過ぎだよ…。



「うわっ、臭い…」

「毎度毎度女臭…」

「もうヤダ俺…」



近づく女達の香水の匂いがリンに移るのが気に入らない。



引っ付くんじゃないよ!!



あたしのリンなのに…。



「おはよ、アズ」

「おはよ~。朝から大騒ぎだね、紅達」

「5人で来るのは間違いだ…。あっ、梓も来なよ、うち。神田も一緒にさ」

「うん…。あのね、あたし神田君と別れたの…」


へっ!?



梓が神田と別れた!?



朝からうるうる目を潤ませて話す梓に泣けてきた。



原因はただの倦怠期だと思う。



ケンカが耐えなかったそうで…。



「相談してくれればよかったじゃん!!」

「紅もいろいろ忙しそうだったし…」

「ごめん…ごめん梓…」

「ううん、紅が悪いんじゃないの!!もうダメなのかな…あたし達…」



そんなの…ほっとけるわけないっ!!