ひとり<ふたり

やっぱり誘ってあげるべきだ。



「超カッコイイね、彼氏?」

「うん、よければ一緒にご飯食べない?」

「いいの!?」

「うん」



すげぇ喜んだよ!!



本当に今まで友達できなかったんだろうな…。



「初めまして!!安藤 白です!!」

「香山 林太郎です…。紅はダメだぞ」

「あははっ!!そんなに警戒しないでよ!!俺彼女いるんだよね!!」



友達はいなかったのに彼女はいるんだ…。



カッコイイからモテそうだし。



いて当たり前のような気もするけど。



そのまま3人で行ったのはポカポカの中庭。



白はパンであたし達はお母さんのお弁当。



「紅が作ってんの!?」

「違う。俺がオバサンと作ってんの」

「へっ!?」

「あっ、俺紅んちに居候してんだ。超居心地よくて住みついちゃった」



やっぱりあたしと叶とマキ君以外はリンの素性を知らないのかな?



言わなくていいことだよね。



悲しい過去なんて。



「お似合いだよな、ふたり」

「「知ってる~!!」」

「息ピッタリ…」



だって好きなんだもん。