紅がくれる愛情は感じてるのに、返し方がよくわからないから本能のままに動いてる。



見せられるもんなら見せたいくらい紅が好き。



「ねぇ、俺のこと好き?」

「好きだよ。リン以外なにもいらないくらい好きだから心配すんな!!」



バンッと背中を叩かれた。



その笑顔にウソはないよね?



うん、俺は紅が大好き。



「キラ大丈夫かな~…」

「鈴木さんは優しいからすぐ懐くよ」

「俺、鈴木さんを知らないもん…」



ばあちゃんちに帰る途中、オバサンの友達の鈴木さんちで留守番中のキラが無性に気になった。



寂しくないかな、とか。



俺も残ればよかったかなって…。



「そのリンの暖かい心が好きなんだよ」

「えっ?」

「思いやれる心、大好き」



そっか。



俺はちゃんと紅に愛されてるんだ。



でも紅に出会って、あの家で暮らすようになってからだと思う。



俺がこんなに変われたのは…。



やっぱり感謝してもしたりないかな…。