「晶って姫と仲良いよなぁ……」

「まぁね」

「何で?
晶の声でしか起きないし……」

「何でって言われても……
家近いからじゃね?
あと、幼なじみだし」

「幼なじみ?! いつから!?」

「幼稚園から。
てか、今さら聞くな!」

「別に良いだろーが……」

というか幼なじみの定義ってどこからだ……?

「あ、姫転けた」

「本当だ」

「……」

「晶、助けに行かないの?」

「……あいつ、男だし、自分で立てるだろ……」

「……ぜんっぜん起き上がらないけど」

姫は床に突っ伏したままだ。

「……」

「……姫、寝てない……?」

転けてからピクリとも動かない……。

「仕方ないな……」

やれやれ……と晶は床に突っ伏した姫の元へ向かった。