「……お邪魔でしたか。」

「おおおお邪魔じゃない!全然、全くもって邪魔じゃないです!」

これぞ天の助け!
いつもは嫌みな小姑の蒼冥さんだけど今は天使に見える!

「焔、眞知に任せておけば大丈夫でしょう。」

「そうだぜ。ほー様!この眞知様に任せておけっての!」

目尻に涙を浮かべながら言うな!

なんて事を思っていても口に出せない自分が憎い!

「眞知…頼りにしているぞ。」

「おぅ!ほー様の姫は必ず守ってみせるぜ!」

「ひ、姫?わ私が?」

「あ?だって契り交わしたんだろ?」

「眞知…それが……。」

ごにょごにょと耳打ちをする蒼冥

な、なんなのよ!内緒話はしちゃいけませんって教わんなかったの!

「げっ!マジで?あの手の早いほー様が?」

「えぇ…。今までの女では抱いては捨てるの繰り返しでしたのに…。」

「…ほー様、もしかして不能?」

「んなわきゃ無いでしょ。あんな下半身で生きてるような人が不能になったら一族が死にます。」

「蒼冥…お前も大概ひでぇな。」

「側近の役得です。」



んんん?なんか2人がめっちゃ私見てる?

「つー事は、本気…って事だよな?人間の女に…。」

「えぇ…。」

なに?なんでそんな哀れな者を見るような目で見られてるの私!



「蒼冥…何用だ。」

「あぁ…そうでした。西宮への道が開きました。」

「あい分かった。すぐに行くと伝えてくれ。」

「は…。」

「んじゃぁ行きますかぁ!」

「う、うん!」









運命は廻る

グルグル、グルグルと


そこは

地獄か天上か






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