授業が終わり、片付けを始める生徒たち。

「次はなんだっけ?」

「えっと…数学」

「じゃ…テスト返しかぁ…ってぇはぁ?」

目の前に畳んで置いてあった答案が宙を舞う。

「ほぉ、やるなぁ…戸田」

彼女の答案を彼が見ているのだ。

「あはは…」

照れ笑いをする佳奈。

「満点はひとりだって」

貴子が言う。

「ほぉ、それは関心」

と言いつつ、また準備室に戻って行った。
笑顔になっている佳奈。

「分かりやすいっ」

貴子が笑う。
そしてパソコン室を出ようとしたときである。

「あ、忘れ物」

貴子が自分の座っていたところに戻る。
とその時…

「神田、戸田…なにかあったか?」

肩を指さす。

「何も話さないんだよ」

「そうか…もし…」

「とりあえず、保健室に行って犯してくるわ」

「はぁ?」

「ウソウソ。放課後ゆっくり聞いてみる」

そう言い、パソコン室を出て行った。

「犯す…?」

どうも状況が把握できない彼だった。