すると…

「戸田」

「はい…っ…」

不意打ちのようにキスをしてくる彼。
そして…
固まっている佳奈を見…

「大人をからかうなっ」

「へへへ…」

思わず照れ笑いをする佳奈だった。
家の近くで車を停める。

「着いちゃいました…」

少しトーンの下がった佳奈。
すると、

「今日は、ご両親とケーキ食べるんだろ?」

頷く佳奈。

「まぁ、これから何度だって逢えるんだからな」

頷く佳奈。

「と言いつつ…俺だって我慢してんだぞ」

その言葉に彼を見る佳奈。
苦笑いをする彼。
そして、

「夜、メールする」

と一言。
その一言にパッと明るくなる表情。

「そう、その顔。
お前の一番いい顔だ」

そう言われ、照れ笑いをする佳奈。

それから10分後…
やっと佳奈は車を降りた。
そして、彼に手を振りつつ家路についたのだった。