スノウ

僕の予想は当たった。彼女はそこに立っていた。


「やっと見付けた」


あの時見た、全てを白で纏った彼女。

今もその姿は変わらないのに足だけが透き通って見える気がした。

彼女はまるで“何で此処に来たの”と言わんばかりに驚きを隠せない様子。


『嫌……っ! 来ナイデ! 来ナイデ!』


1歩1歩彼女に近付く僕を、彼女は怯えたような声色で拒絶をする。

それでも僕は近づいて行く。だって不思議と感じるから。

彼女が死ぬような真似をする事も、僕が彼女に殺されると言う事。

それらは絶対にないんだと。