驚くコトに、新しいクラスには美奈もいた。
さらに嬉しさは増して、教室へ駆け込んだ。

1番端っこの席の美奈は早くも椅子に座って近くの人と話し始めた。
もう溶け込んでるなあ。
そう思えて、とても微笑ましかった。
あたしの席は真ん中の1番後ろ。
ここの周りには誰も居なかった。
1人席に座り、肩肘をついて悠真のコトを考えていた。
悠真が来たら何話そうかな。
悠真の席どこかな。
悠真の笑顔見れるかな。
考え出したら止まらなくて、「悠真」でいっぱいになった。
ふと美奈の席を見ると美奈はいなくなっていた。
それと同時に、目をふさがれた。
「え?だれ?だれ?」
ビックリしてはじめは首を左右に振って抵抗していたけど、今思えばこんなことするのは美奈しかいないと思い、抵抗をやめた。
「美奈でしょ?分かってるんだから~離してよぉ!」
そう言うと、あっさり話してくれた。
それにしても声が全く聞こえなかった。
美奈ならもっと声だすはずなのに。
あたしは後ろを振り返って美奈にタッチしようとしたそのとき!
「馬鹿だね明莉。俺だよ。マジうけるんだけど。笑いこらえんの必死でさ!」
全身が固まった。
目の前に悠真がいる。
爆笑している。
悠真の笑顔、こんなあっさり見れちゃった。