中学1年生になると、予想通り2人は付き合い始めた。
あたしの前では見せたコトのないような笑顔で見つめあい、一緒に帰っている2人を見て何度痛んだことか・・・・・
いつも遠くから見て、1人で悲しんで自分を馬鹿だと思っていた。
小さい頃に戻りたかった。
悠真があたしと仲良くしていてくれたころに戻りたかった。
こんなコトになるなら、友達なんか悠真だけでよかったと思ったコトもあった。
「幼馴染」なんて今の時代なんの特にもならない。
もっと特別な、恋愛関係になりたい。
でもなれないから、7年経った今でも、片思いから進展できずにいる。

ある日の登下校、悠真と美咲を見かけた。
公園のベンチに2人で座って、笑顔で話していた。
木の陰からそっと見て、涙を浮かべた。
もう見てられないと思い、歩き出すと同時に、美咲の声が聞こえてきた。
「悠真!キスしよう?」
キス・・・・。
なんて積極的な発言なんだろう。
ある意味尊敬してしまった。
悠真の声は一切聞こえなかったけど、振り返ったときに悠真と美咲の唇は重なり合っていた。
2人が恋人であるところを堂々と見せられたようだった。
唇が離れても、2人は強く抱きしめあっていた。
照れたような表情の悠真もはじめてだ。

こんなコトがあって、余計にあたし達は離れていった。
悠真の姿も、笑顔も、近くから感じるコトができなくなって、悲しさのあまり涙を流す日々が続いた。

それから2年たっても、やっぱりずっとスキで想い続けたんだ。
悠真との未来を夢見て・・・