「ねえー美咲あの指輪ほしいなあ!」
さっきからこの調子でやりたい放題の美咲。
「あれ!?・・・高いよ美咲。」
悠真も困ったような表情をしている。
「悠真ぁ。」
美咲の調子は増すばかり。
岩見の表情も悪く、班全員が嫌な雰囲気になってきた。
このままにしてもいいのか・・・?
あたしは考えたが、美咲の行動をとめることなんか絶対に無理だって思ってしまっていた。
でも、怒りは増していく・・・。
「美咲、俺らべたべたしすぎじゃね?2人いるのに。」
悠真が美咲の腕を離すと、美咲はさっきよりもぎゅっとくっついた。
「だめ?美咲のこと・・・嫌い?」
あたしは怒りで震えた。
そんなこと聞かなくたってわかるじゃん。
きっと、あたしに見せ付けたいのだろう。
「・・・・・・今の美咲はいやだな。」
悠真の一言であたしの震えがぴたりと止まる。
美咲のこと・・・嫌い?
「なんで?付き合ってるじゃん!」
美咲は顔を真っ赤に染めて大声で叫びだした。
悠真は冷静に美咲を見つめている。
「みんなで楽しみたいんだよ俺は。美咲も大事だけど、2人も大事なんだ。」
頭を抱えて悩んでいた。
こんな悠真の姿見たくなかった。
悠真を困らせた美咲が憎くてしょうがない。
「うるさいなあ!美咲と悠真はラブラブなんだから、2人は関係ないでしょ!美咲よりあの女が大事だって言うの!?」
あたしは美咲の指先にいた。
あたしのほうが大事なわけないじゃん。
馬鹿だなあ。
それでも、期待しちゃったり・・・?