波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~




「俺、留学なんかしたくない。婚約もしたくない。自分が選んだ道を自分で歩きたいんや。恋愛も結婚も親父に口出しされたくない」




ドカッ!!!!


鈍い音と共に、大雅の体が投げ飛ばされた。




「お前は、俺の後継者にはなれん。勝手にしろ」





大雅のお父さんは、チラっと私を見た。


そして、お父さんは丁寧に私に向かって頭を下げた。




姿勢を正して、歩き始めたお父さん。




「あの!!」



呼び止めた私に、お父さんはゆっくり振り向いて言った。





「大雅のこと、よろしく頼んだよ。またいつか会うことになるだろう」



小さな声で。


大雅には聞こえへん声で。



ちゃんと愛があるってわかる。


厳しく言ったのは、大雅への愛情や。





遠くまで飛ばされた大雅は、ようやく立ち上がり叫ぶ。





「親父!!俺は絶対親父の会社、継いでやる!コイツと結婚して・・・・・・いつか絶対認めてもらうから!!」





本当にドラマみたいやった。



唇の端から血が出ていた。



乱れた髪も、悔しそうな声も、どこの誰よりもかっこいい。