波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~




大雅の顔が、切なくて……



涙が止まらん。




「あほかぁ、杏奈ぁ。お前が追いかけてこんかったら……俺は新しい人生やり直せたのに。お前のそんな顔見たらぁ・・・・・・ 置いてなんかいけんやろが」





伸ばした手が、かすかに私の前髪に当たる。


触れそうで触れない肌。


大雅は私の肩を抱こうとして、その手を握り締めて、ため息をついた。





「どうしたらええねん、俺は」




「どうしたらいいん、私……」






コツコツコツコツ


足音が近付く。




大雅のお父さんや。


あと数秒で、大雅は連れていかれてしまう。