「ごめんな、ほんまに…… ごめん」 「杏奈が…… 俺を選んでくれたら、親父にも留学断るつもりやったのに。もう遅い。退学も…… 留学も、婚約も…… 全部、もう決まったことやから」 とんでもないことをした。 私は。 ちょっとした間違いや後悔は、生きていればたくさんある。 でも、私は、人生を大きく変えてしまうような間違いを犯した。 大雅の人生も、私の人生も…… 変えてしまった。 あの時、素直になっていれば。 あの時、大雅の胸に飛び込んでいれば……