外に出た瞬間、ゴォー…!という轟音が、辺り一面に鳴り響いた。


音のする方を向くと、そこには今にも飛び立ちそうな一機の飛行機の姿が。



…この飛行機と同じように、貞永も夢に向かって突き進んでいく。

それは、きっとあたしも同じ。



貞永が帰ってくる頃には、あたしも一人前のマネージャーになっていてやる。


そして…お互い成長し合えた事を、貞永と一緒に笑い合うんだ。




「さ、帰ろうか、猛!」



「ああ!」




前へ進んでいくあたし達を、青々とした空だけが見守ってくれている。



さっき、貞永があたしに出した宿題。

その事が頭の中を巡りながら、あたしは猛と共に空港を後にした。




―――「さっきキスはしてないって言ったけど…実は一回だけした事があったんだよな。

それはいつの出来事かを思い出すのが、あゆの宿題。


俺が帰ってくるまでに、キチンと思い出しとけよ?」―――




     It continues to two.