秘密の★オトナのお勉強①




「う…っく…」




どのくらい走ったのか、正直分からない。


偶然近くにあった柱に自分の身を隠すようにして、あたしは力が抜けたようにズルズルと座り込んだ。


周りの人の視線も気にする事なく、あたしはひたすら涙を溢れさせていた。



…情けない。

こんなに弱い自分が情けなさ過ぎる。


貞永がどこに行こうと、あたし達は一生会えない訳ではない。

連絡しようと思えば取り合える関係。



それでも…貞永と一生会えなくなる気がして、怖かった。




「…笑顔で…見送りたかったのにな」



「笑顔じゃなくてもいいじゃん」




独り言のはずだった言葉は、誰かに繋げられて会話となる。


涙を流している事など忘れて咄嗟に振り向くと、そこには急いで追いかけてきてくれたであろう、猛が居た。




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