「よし!会見に向かうよ!」
ドラマ撮影が一通り終了すると、あたしは貞永を助手席に乗せ、急いで会見が行われるホテルへと向かった。
今日一日、休憩もナシに撮影に臨んでいた貞永は、なんだか疲れ気味。
車が走り出すなり、夢の世界へと旅立っていった。
「…頑張ってたもんな、今日」
そんな独り言が車内に響き渡る。
綺麗な貞永の寝顔を見て微笑みながら、あたしは運転に集中する。
…貞永とこうやって過ごせるのも、あと少し。
佐田さんの言葉で、あたしは救われた。
だから、あたしは…
「泣き顔」じゃなくて「笑顔」で、貞永とお別れをするよ。
夢に向かって頑張る、貞永の為に―――
.

