…よく、理解出来ない。
「今回のハリウッドの話は一時的なモノじゃない」
「え…?」
「オファーが来ている映画は四部制だ。しかもハリウッドが全力を挙げて製作する映画。撮影や他の仕事を含めても、…二年は貞永はこっちに帰って来れないと思ったほうがいい」
神風さんの言葉が、呪文のように思えてしょうがなかった。
震える唇を必死に噛む。
「そしてこのハリウッド映画が成功する事になれば、恐らく貞永はハリウッドでの仕事が増えていく事となるだろう」
「神風、さん…」
「仕事ぶりは小西さんから聞いていた。非常に優秀なマネージャーを担当から外すのは寂しいが…中森さん、貴女は日本に残って、他の芸能人のバックアップに務めなさい」
「貞永の新しいマネージャーは、あっちで新しく付ける予定だ」と言い切った神風さんは、放心状態のあたしを気にする事なく、驚いている貞永に視線が向かう。
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