「とりあえず、エレベーターの中から出てきませんか?」
小西さんの一言で、あたし達はエレベーターに乗りっぱなしだった事に気が付いた。
急いで芸能部の階に降り立つと、そこは閑散としていた。
今は深夜なのだから、当たり前と言われたら当たり前だけど。
神風さんは無愛想な表情を変えないまま、あたしに向かってお辞儀をする。
「初めまして。私はハッピードリーム芸能部総括の神風です。以後、お見知りおきを…」
そう言って渡される名刺。
…総括担当って事は、
小西さんと、同じ立場って事なの!?
あたしの疑問を消すように、小西さんは話を追加する。
「神風くんは中森さん達より二つ年上で、才能を持っている社員なんだ。だから、今は芸能部のトップを務めている」
そう言う小西さんは、なんだか得意げそう。
.

