「え…?」
扉の向こうの光景を見て、あたしは思わず言葉を無くしてしまった。
それは、隣に居る貞永も同じらしい。
「わざわざお疲れ様です、二人とも」
まるで、あたし達がここに到着する時間が分かっていたかのように、エレベーターの前に小西さんが立っていた。
そして…問題はその隣の人。
黒髪をオールバックにして黒縁のメガネを掛けている男性。
若い風貌を持っていて、とても小西さんと同世代だとは思えない。
この人は…
「神風(かみかぜ)さん…」
「え…?」
言葉を発する事などなかった貞永が、要約ここで口を開いた。
あたしはそっと貞永の方を盗み見すると、その表情は何故か固まっていた。
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