息を整えて、車から降りる。
関係者用の地下駐車場に車を停めたあたしの車。
その駐車場の規模からも、ハッピードリームの存在の大きさが伺える。
ハッピードリームは、役者やタレントが所属する芸能部、マネージャーが所属するマネジメント部に加え、ミュージシャンが所属するアーティスト部なんてのもある大企業。
ちなみに、猛のバンド「Truth」も、今回の所属会社はハッピードリームとなった。
そのくらい、世間に影響を与えているハッピードリーム。
「…なんだろう。やっぱり胸騒ぎがする」
あたしは眉を苦しそうにひそめながら、必死に息を整え続ける。
そんなあたしを見た貞永は、トン…と音を立てながら、あたしの頭を軽く叩いた。
「…ちょ、貞永!」
「余計な事は考えんな」
そう発する貞永は、凄く真剣な顔付きをしていて。
一瞬にして、あたしは貞永に見入ってしまった。
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