だけど、今のあたしは貞永に対してこう接するしかない。
むしろ、今まで通りの態度でないと、接する事が出来ない。
…小学生か、あたし。
そうツッコミを入れたくなる程、あたしの恋路は難航していた。
でも、あたし的にはこれでいいんだ。
「俳優」と「マネージャー」なんだから。
少し話が脱線してしまったけど、あたしはそんな事を考えながら、目の前の貞永を睨み付けていた。
「なぁ、ちょっとええか?」
「は…はいっ…!」
あたしは佐田さんと談笑していたはずの雪村さんに声を掛けられ、咄嗟に振り返る。
そこには、ケータイ片手にニコニコ笑顔の雪村さんがいた。
「そんな硬くならんでええのに」
「いや…あはは…」
雪村さんのギャップに戸惑っているんです、とは言えずに、あたしは目の前にいる雪村さんに苦笑いを浮かべる。
あたしの隣にいるはずの貞永は…あたしの反応を見て、必死に笑いを堪えていた。
…今度は煮物じゃなくて、唐揚げにしてあげましょうかね?
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