某テレビ局の楽屋。

電気は付けられておらず、辺りはひっそりと静まり返っている。



そんな中、あたしは人生で一番とも言えるような、そんな危機に遭遇していた。



あたしの視界には、天井と金髪男が映っている。


サラサラの金髪を手でかきあげると、そいつはニヤッと妖しく笑った。




「なんだよ、やけに冷静じゃねぇか。トキめかねぇの?」



「だれが元カレなんかにときめくのよ」




あたしはツンとした態度で答える。


そう…今、あたしを危機に晒しているのは、この金髪野郎だ。




.