秘密の★オトナのお勉強①




「あゆ、ごちそーさん」




気が付けば、隣でひたすらコーラを飲んでいた貞永は、既に立ち上がっていて。




「どこ行くの?」



「スタジオ戻って進行状況の確認。細かいシーンって言っても、スタートラインの映画に変わりはないからな」




…さすが主演俳優。

やっぱり人とどこか心持ちが違うと思う。




「分かった。いってらっしゃい」



「あゆもジュース飲んだら来いよ?」




貞永はフッと微笑むと、一人で撮影現場へと戻っていった。




―――告白の答え、決めないと。


自分の気持ちを優先させるか、

それとも、冬馬の気持ちを優先させるか。



時間は、待ってくれない。




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