否定しまくるあたしを、小西さんは優しく諭していく。
「大丈夫だから。キャリアがある人達には複数の芸能人のマネジメントを掛け持ちしてもらっているけど、中森さんには一人しか就かせない。断言する」
「…で、でも」
「それでも嫌だと言うのなら、ここを辞めてもらっても構わないんだよ?」
圧力をかけるような小西さんの笑みに、あたしは心臓を一突きされた気分になった。
折角掴んだマネージャーの夢を、ここで潰すわけにはいかない。
だけど…この状況でそれを言ったら反則ですって、小西さん。
「…やらせていただきます」
「よし決まり!」
あたしの決意を聞くと同時に、万歳三唱を一人でし出す小西さん。
…完全に、あたしの負けだ。
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