秘密の★オトナのお勉強①




とりあえず、貞永に言われた通りに財布のチャックを開ける。




「で、小銭入れから金出して、それで好きな飲みモン買えよ」



「了解ー…って、はい?」



「だから、聞こえなかったのかよ。奢ってやるって言ってんだよ」




…今のは、空耳でしょうか?




「貞永…」



「あ゙?」



「優しい貞永…気持ち悪い」



「…奢んねーぞ?」




あたしの余計な一言により、貞永の機嫌が一気に悪くなっていくのが感じられる。




「ごめん!奢って!」



「素直じゃねーヤツ」




貞永はフッと笑うと、あたしから財布を取り上げて小銭を自販の中へと入れた。


…というか、お互いがお互いの飲み物を奢った事になって、意味ないと思うんだけどなぁ。




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